海外に住む夫と協議離婚した事例

目次
ご依頼までの経緯
家族構成
依頼者:妻
相手方:夫(外国籍)
子ども:1人
ご依頼までの経緯
夫の勤務地が海外となり,もう日本に戻る見込みがないことから,夫は妻へ離婚を切り出しました。
妻も離婚には同意していましたが,面会交流や養育費,財産分与など詳細な離婚条件について話し合うことなく,
粛々と離婚の話を進める夫の態度(例:離婚届の記入を急かし役所へ持って行くよう促す,とにかく離婚優先で協議書は後で作成しようとする等)に疲弊し当事務所へご相談に来られました。
協議開始から離婚成立まで

当職が妻の代理人となり,夫と離婚協議を行うこととなりました。
まず,受任後すみやかに当職から夫へ連絡し,面談形式で離婚協議を行いました。
夫は早急に離婚手続を進めようとしておりましたが,当職から妻の意向を伝え,面会や財産について協議し,公正証書を作成した上で離婚するという方針になりました。
その後夫と当職とで何度かやりとりを行い,双方の以降をすりあわせ離婚協議書案を作成しました。
協議書案を妻と夫に確認いただき,双方内容に異議なしとのことで,次は公証役場へコンタクトをとりました。
公証役場から,正式な離婚協議書を作成いただき,手続の日程を決めました。
手続のため,妻と夫が公証役場へ行きました。手続の際,夫と2人になるのは不安とのことで当職も同行しました。
無事に手続が終了したあとは,離婚届を記入しました。
後日妻が,役所へ離婚届を提出し,無事に離婚成立に至ることができました。
離婚条件
親権 | 妻 |
養育費 | 20歳になるまで月17万円 (本事案は養育費の総額を算出し,それを3年に1度,分割で,海外から送金してもらうこととなりました。) |
面会交流 | 3ヶ月に1回程度 ただし子どもが希望する場合には双方協議のうえ,頻度や面会時間をふやすことができる。 |
事案のポイント
当初夫が離婚を急いでいて,妻の意見を聞かなかったことや,夫が日本におらず妻と話し合いの場が持てないことから弁護士に依頼されました。
間に弁護士が入ったことにより,夫も条件を決めてから離婚することが良いと考えを改めて頂けました。
また離婚条件についても,双方が希望する内容をしっかりと盛り込み,あまり対立することなく,離婚協議書を作成することができました。