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DV・モラハラを我慢して経済的安定を取るか、離婚して安心を取るかで迷っているあなたへ

監修者:弁護士 渡辺秀行 法律事務所リベロ(東京都足立区)所長弁護士

監修者:弁護士 渡辺秀行

 法律事務所リベロ(東京都足立区)
 所長弁護士

DVやモラハラに苦しみながら、

「離婚したい。でも、離婚して一人でやっていけるのか分からない」

そんな思いを抱えたまま、立ち止まっていませんか。

離婚すれば、相手の暴力や暴言からは解放される。

それでも、ひとり親の貧困が問題になっている今、
「子どもに不自由な思いをさせるくらいなら、自分が耐えたほうがいいのではないか」

そう思うほど、どちらも選べず、時間だけが過ぎていくことがあります。
そして考え続けるうちに、「考えること」自体が怖くなってしまうこともあります。

DVやモラハラのある結婚生活では、
「離婚して安心を取るか」
「我慢して経済的な安定を取るか」
その二択を迫られているように感じてしまいがちです。

この記事では、感情や恐怖に押し流されるのではなく、現実を踏まえたうえで判断するための材料を、ひとつずつ整理していきます。

目次

離婚を迷う最大の理由は「経済的不安」

「離婚したら生活できない」
「子どもに十分な教育を受けさせられない」
「頼れる実家もないし、働き口も見つかるか分からない」

特に小さな子どもがいる場合、こうした経済的不安が離婚を踏みとどまる最大の理由となっています。

実際、令和5年度の内閣府「男女間における暴力に関する調査」では、配偶者から何らかの被害を受けたとき、離れなかった理由として女性は以下が上位でした。

  • 「子どもがいる(妊娠した)から、子どものことを考えたから」73.3%(男性66.7%)
  • 「経済的な不安があったから」61.5%(男性7.4%)
男女間における暴力に関する調査(令和5年度調査)より

さらに、子どものことで離婚を踏みとどまった理由として女性は経済的理由が1位でした。

  • 「ひとりで養育しながら生活していく自信がなかったから」…65.7%(男性19.4%)
  • 「子どもに余計な不安や心配をさせたくないから」…54.5%(男性77.8%)
男女間における暴力に関する調査(令和5年度調査)より

この結果からも、多くの女性が「子どものため」と「経済的不安」の間で悩み、離婚を決断できずにいることがわかります。

決められないのは、あなたの弱さではありません

「どちらが正しいか分からない」「決断できない」と悩むのは、あなたの覚悟が足りないからでも優柔不断だからでもありません。

DVやモラハラの関係では、相手の機嫌や反応を気にし続ける環境に置かれ、自分の感覚を信じる力が少しずつ削られていくためです。
「選ぶことが怖い」「判断に自信が持てない」という状態は自然な反応です。

離婚した場合のメリット・デメリット

メリット

離婚を選ぶ一番のメリットは、安心して暮らせる環境を取り戻せることです。

相手の機嫌や言葉に怯えながら生活する必要がなくなり、暴言や暴力から距離を置くことができます。

日常的な緊張が減ることで、心身の負担が軽くなり、「今日は何を言われるだろう」「怒らせないようにしなければ」といった思考から解放されます。

子どもにとっても、家庭の中に恐怖や緊張がない環境で過ごせることは、大きな意味があります。

デメリット

一方で、離婚には経済面の不安という現実的なデメリットがあります。
収入が一人分になることで、生活水準が下がる可能性は否定できません。
特に子どもが小さい場合、思うように働けない時期が続くこともあります。

また、養育費や財産分与を取り決めたとしても、「本当に支払われるのか」「途中で止まらないか」という不安を感じる人も多いでしょう。
手続きや制度を知るまでは、将来が見えにくく、怖さが先に立つのも無理はありません。

離婚は、安心を得られる一方で、現実的な課題と向き合う選択です。
楽になることもあれば、厳しく感じる場面もあります。
だからこそ、「離婚=すべて解決」「離婚=不幸」と単純に分けて考えることはできません。
手続きや制度を知るまでは、将来が見えにくく、怖さが先に立つのも無理はありません。

我慢して結婚を続けた場合のメリット・デメリット

メリット

我慢して結婚生活を続ける場合の最大のメリットは、経済的な安定を保ちやすいことです。

収入が二人分あることで、住居や生活費の心配が比較的少なく、
子どもの教育費や将来の見通しも立てやすいと感じる人は多いでしょう。

すぐに働き方を大きく変える必要がなく、「今すぐ生活が立ち行かなくなる」という不安を避けられる点も、現実的なメリットです。
特に、子どもがまだ小さい時期は、この安心感が大きな支えになることもあります。

デメリット

一方で、デメリットは精神的な負担が長期化することです。
DVやモラハラのある関係では、相手の言動に振り回され、常に緊張状態で生活することになります。

暴言や無視、不機嫌といった行為が続くと、「自分が悪いのではないか」「我慢するのが当然なのではないか」と感じやすくなり、自己肯定感が少しずつ削られていきます

また、子どもがいる場合、面前での暴言や支配的な態度を目にすることで、子ども自身が不安を抱えたり、人間関係の価値観に影響を受けたりする可能性もあります。
たとえ直接暴力を受けていなくても、家庭の空気は子どもに伝わります

我慢して生活を続けることは、経済的な安定と引き換えに、心の消耗を受け入れる選択でもあります。
今すぐ生活は守れても、その状態が何年も続いたとき、自分の人生や心がどうなっているかを考える必要があります。

離婚を選択した場合にできること

離婚を選ぶと決めたとき、多くの人がまず不安になるのは「これからどうやって生活していくか」だと思います。
でも実際には、離婚後の生活を支えるために使える制度や選択肢は、想像よりも多く存在しています。

支援を活用する

ひとり親家庭には、経済的負担を軽減するための公的支援があります。

  • 児童扶養手当:子ども1人の場合、所得に応じて月額11,010円~46,690円(令和7年度)
  • 児童手当:18歳までの子どもがいる全家庭に支給(ひとり月額1万~3万)
  • 医療費助成:自治体によりひとり親家庭の親の医療費を補助(所得に応じて1割負担全額無料
  • 住宅手当・家賃補助:自治体ごとの支援制度
  • 就労支援:資格取得のための給付金やハローワークでのサポート
  • 自治体独自の支援:東京都の児童育成手当(ひとり月額13,500円)や018サポート(ひとり月額5,000円),電車・バス運賃無料,水道料金の減免など

これらを上手に活用することで、生活の安定を図りながら安心な環境を作ることが可能です。

養育費は諦めなくていい

離婚後の養育費は、親の善意でも交渉材料でもありません。
子どもの権利であり、離婚して別居していても、養育費を支払う義務は当然にあります。

さらに、2026年4月施行の民法改正により、親権の有無にかかわらず、父母は離婚後も子どもを扶養する義務があることが、法律上はっきりと明記されました。

法定養育費が導入されます

2026年4月1日以降に離婚した父母については、養育費の取り決めをしていなくても、子どもと同居している親は、別居親に対し、子ども一人あたり月額2万円の「法定養育費」を請求することができます。

この月額2万円は、「話し合いがまとまっていない場合」や「取り決めをするまでの間」に支払われる最低限の養育費です。

もちろん、これは上限ではありません。
従来どおり、双方の収入に応じて、より高い金額の養育費を取り決めることも可能です。

そしてこの法定養育費は、離婚後に自動的に支払い義務が発生します。
相手が「支払い能力がないこと」や「支払うと生活が著しく困窮すること」を裁判所に証明しない限り、強制執行という法的な手段が用意されています。

養育費を取り決めやすくなる制度改正

2026年4月以降に離婚した夫婦については、養育費を確保するための制度も強化されます。

  • 離婚協議書などの合意書に養育費の取り決めがあれば、それだけで強制執行が可能になる
  • 家庭裁判所が、養育費を決める際に、収入や資産状況の開示を命じることができる
  • 収入を開示しない、虚偽の申告をした場合には、制裁が科される

これにより、改正前に比べて、養育費を「決める」「支払わせる」ことが現実的になりました。

だからこそ、「話し合いができなさそうだから」「どうせ払ってもらえなそうだから」という理由で、養育費を諦める必要はありません。

離婚を選ばない場合にできること

経済的な理由から、今すぐ離婚を選ばないという判断をする人もいます。
それは逃げでも妥協でもなく、生活を守るための一つの選択です。
ただし大切なのは、「ただ耐え続けること」と「自分の人生を保つこと」を分けて考えることです。

相手を人生の中心に置かない

DVやモラハラのある関係では、相手の機嫌や言動に意識を奪われ、自分の感覚が鈍っていきます。
完全に環境を変えられなくても、

  • 相手の言動を自分の価値と結びつけない
  • 暴言や不機嫌を「相手の問題」として一歩引いて受け止める

こうした意識の切り替えだけでも、心の消耗を減らすことができます。

経済的な準備を進める

今は離婚しないとしても、「選べる状態」を作ることはできます。

  • 可能な範囲で自分の収入を確保する
  • 少額でも自分名義の貯蓄を始める
  • 利用できる制度や働き方を調べておく

これは必ず離婚するためではなく、将来の選択肢を残すための準備です。

外とのつながりを保つ

支配的な関係の中では、相談すること自体が難しくなりがちです。
それでも、信頼できる人や相談窓口、専門家とつながることで、自分の感覚を取り戻しやすくなります。

離婚を選ばない場合でも、行動次第で未来を整えることは可能です。

弁護士に相談するメリット

離婚を決めていなくても、弁護士に相談することで多くの情報を得られます。

  • 離婚した場合の財産分与や慰謝料の見通し
  • 養育費の相場
  • 別居中の婚姻費用や調停手続きの流れ
  • 公的支援制度の具体的な手続き 等

具体的な数字や制度を知ることで、「不安」から「行動できる状態」に変えることができます。

まとめ:正解は誰にも分からない。だからこそ、後悔を引き受けられる選択を

離婚したほうがよかったのか、我慢したほうがよかったのか。
将来、子どもがどう感じるかは、正直なところ誰にも分かりません。

「離婚しなければ、こんなに不自由な生活じゃなかったのに」
「なぜ、もっと早く離婚してくれなかったの」

どちらを選んでも、将来、子どもにそう言われる可能性があります。

だからこそ大切なのは、
「どちらが子どものためか」だけで考え続けることではありません。
それよりも、「どんな選択なら、自分がその結果と後悔を引き受けられるか」を基準に考えることです。

そのとき、
「あなたのために選んだのに」と言い訳するのではなく、
「ごめん。でも、あのとき私は、そう生きることを選んだ」
そう言える選択であってほしいと思います。

子どものために離婚を我慢すべきかについて詳しく知りたい方はこちらの記事も参考になります。

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法律事務所リベロ

所長 弁護士 渡辺秀行(東京弁護士会)

特許事務所にて 特許出願、中間処理等に従事したのち、平成17年旧司法試験合格。
平成19年広島弁護士会に登録し、山下江法律事務所に入所。
平成23年地元北千住にて独立、法律事務所リベロを設立。


弁護士として約18年にわたり、「DV・モラハラ事件」に積極的に携わっており、「離婚」等の家事事件を得意分野としている。
離婚相談件数750件超。極真空手歴約20年。
悩んでいる被害者の方に「自分の人生を生きてほしい」という思いから、DVモラハラ加害者との対峙にも決して怯まない「知識・経験」と「武道の精神」で依頼者を全力でサポートすることを心がけています。離婚・DV・モラハラでお悩みの方はお気軽にご相談ください。

法律事務所リベロ

所長 弁護士 渡辺秀行

  • 東京弁護士会所属
  • 慶応大学出身
  • 平成17年旧司法試験合格

弁護士として約18年にわたり、「DV・モラハラ事件」に積極的に携わっており、「離婚」等の家事事件を得意分野としている。離婚相談件数750件超極真空手歴約20年。
悩んでいる被害者の方に「自分の人生を生きてほしい」という思いから、DVモラハラ加害者との対峙にも決して怯まない「知識・経験」と「武道の精神」で依頼者を全力でサポートすることを心がけています。

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