【2026年6月最新版】東京都に住む母子家庭がもらえる手当と金額は?条件、支給日、所得制限について解説!

子どもがいる家庭が離婚を考える上で、一番の心配事は「シングルマザーで経済的にやっていけるのか?」ではないでしょうか。小さな子どもがいてフルタイムで働くことが難しかったり、専業主婦である場合は特に不安があると思います。
そのような場合は、ひとり親の手当や助成制度をしっかりと活用することにより、経済的な負担を軽減することができます。特に、東京都は支援や助成制度が充実しています。これらの支援制度について理解することで、離婚についても前向きに考えられるといいですよね。
このコラムでは、母子家庭がもらえる手当・助成の種類や、金額、支給条件、所得制限について解説していきます。
目次
シングルマザーなどのひとり親が受けられる基本的な手当・助成一覧

ひとり親が受けられる手当や助成は、「全国共通」の手当・助成と、「自治体独自」の手当・助成があります。
このコラムでは、東京都の支援を紹介しますが、各自治体独自の支援については「ひとり親 手当 〇〇(自治体名)」などで検索するとでてきますので、ぜひ調べてみてください。
また、東京都の場合は、「シングルママ・シングルパパ くらし応援ナビ」の「お住まいの区市町村から支援情報を探す」から各区のひとり親支援一覧が見られます。
とっても見やすいのでぜひ見てみてください!
東京都でひとり親が受けられる手当・助成一覧
- 児童手当
- 児童扶養手当
- 児童育成手当
- 018サポート
- ひとり親家庭等医療費助成(親の医療費助成)
- 子ども医療費助成(子の医療費助成)
- 都営交通の無料パス(児童扶養手当対象者)
- 水道料金の減免(児童扶養手当対象者)
- 粗大ごみ料金の減免(児童扶養手当対象者)
児童手当
日本国内で児童(0歳から18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある子をいいます。)を養育している方に支給されます。
児童手当は2024年10月の制度改正により拡充され、現在は高校生年代までが対象となっています。
| 支給期間 | 18歳の誕生日以後の最初の3月31日まで |
|---|---|
| 所得制限 | 所得制限なし |
| 金額(3歳未満) | 1万5千円(第3子以降は3万円) |
| 金額(3歳以上18歳まで) | 1万(第3子以降は3万円) |
| 「第3子以降」のカウント方法 | 22歳年度末まで |
| 支払月 | 偶数月の年6回 |
「第三子以降」のカウント方法について
児童手当における第一子・第二子などのカウントは、「カウント対象児」に限られます。
現在は制度改正により、カウント対象となる子の年齢上限は22歳年度末までとなっています。
このため、22歳年度末までの間にある子から年齢順に数えて3人目以降の子について、「第3子以降加算(増額)」が適用されます。
ただし、対象となるのは、監護相当および生計費の負担があり、実際に養育していると認定された場合に限られます。

上の支給例を見てみましょう。21歳、17歳、12歳、10歳の4人兄弟で、全員親が生活費を負担し、養育しています。
- 21歳の長女は、児童手当の支給対象(18歳年度末まで)を超えているため支給はありませんが、カウント対象(22歳年度末まで)としては条件により含まれる場合があります。
※実際の児童手当のカウントは、監護相当および生計費負担の状況を自治体が確認・認定したうえで決定されます。 - 17歳の長男は、月額1万円が支給されます。
- 12歳と10歳の子は、カウント対象児童の人数に基づき、第3子以降として扱われるため、増額(月額3万円)が適用されます。
申請方法
お住いの自治体(役所等)で申請します。
これまでは現況届を年1回提出する必要がありましたが、令和4年6月以降は原則として提出が不要となっています。
ただし、以下の方は引き続き現況届の提出が必要となる場合があります。
- 配偶者と別居している方
- DV等により避難し、住民票と居住地が異なる方
- その他、自治体が個別に確認を必要と判断した方
児童扶養手当
児童扶養手当は、離婚・死別・未婚などによりひとり親となった家庭の生活の安定と自立の促進を目的として支給される制度です。
18歳に達する日以後の最初の3月31日までの児童(障害児の場合は20歳未満)を監護している方が対象となります。
離婚を検討している場合は、原則として離婚成立後に申請できますが、別居中であっても、監護状況やDV等の事情によっては申請が認められる場合があります。(保護命令が出ている場合など)
支給対象者
ひとり親家庭や、父または母が規則で定める程度の障がいの状態にある家庭、婚姻中で相手のDV等により保護命令がでている家庭等に支給されます。
支給額
児童扶養手当は、養育者の所得に応じて「全部支給」と「一部支給」に分かれます。
また、物価の変動等により毎年度金額が見直されます。
以下は2026年度時点の支給額です。
| 全部支給 | 一部支給 | |
|---|---|---|
| 月額 | 46,690円 | 46,680円~11,010円 |
| 2人目加算額 | 11,030円 | 11,020円~5,520円 |
| 3人目以降加算額(1人につき) | 11,030円 | 11,020円~5,520円 |
支給月
1月、3月、5月、7月、9月、11月の奇数月に、各2か月分ずつ支給されます(年6回)。
所得制限
児童扶養手当には所得制限があります。
ここでいう所得は児童扶養手当の算定基準による所得額であり、一般的な税法上の所得とは一部異なります。
算出方法が分かりにくいため、全部支給・一部支給の判断が難しい場合は、お住まいの自治体に確認することで判定してもらえます。
判定は前年の所得をもとに行われます。
児童扶養手当上の所得額
=【「給与所得控除後の金額」(源泉徴収票)-10万円】
または【確定申告書の「所得金額等の合計」】
+【養育費の8割相当額】
-【社会保険料相当額(8万円)】
ー【児童扶養手当上の諸控除】
ポイントとしては、「養育費の8割が所得に加算される」という点です。
算出された所得額を所得限度額表と照らし合わせて、支給区分が決定されます。

申請方法
お住まいの自治体(役所等)で申請します。
児童扶養手当は、原則として毎年8月に現況届の提出が必要です。
一部支給停止制度(2分の1減額)について
手当の支給開始から一定期間が経過すると、「一部支給停止適用除外事由届出書」の提出が求められる場合があります。
これは、受給者の自立状況を確認するための制度で、状況に応じて手当が2分の1に減額されることがあります。
一部支給停止制度の対象となる期間
以下のいずれか早い方に該当すると対象となります。
- 支給開始月の初日から起算して5年
(受給開始がお子さんが3歳未満だった場合は、3歳に達した月から数えて5年) - 手当の支給要件に該当した月の初日から起算して7年
減額の対象外となる主な場合
以下に該当する場合は、減額が行われません。
- 就業している場合
- 求職活動や職業訓練など、自立に向けた活動を行っている場合
- 心身の障害や疾病等により就業が困難な場合
- 監護する児童や親族の介護が必要で就業が困難な場合
児童育成手当
東京都独自のひとり親家庭等への手当です。
児童手当や児童扶養手当とは別の制度で、子どもの健やかな成長を助成することを趣旨としています。
18歳に達する日以後の最初の3月31日までの児童(障害児の場合は20歳未満)を監護する者に支給されます。
対象者
ひとり親家庭や、父または母が規則で定める程度の障がいの状態にある家庭、婚姻中で相手のDV等により保護命令がでている家庭等に支給されます。
手当額
児童1人につき:13,500円
支給時期
毎年6月、10月、2月の年3回に4か月分ずつ支給されます。
所得制限
前年の所得に基づいて判定されます。
児童育成手当では、児童扶養手当とは異なり、養育費は所得としては算入されません。
所得額は以下のように計算されます。
【「給与所得控除後の金額」(源泉徴収票)ー10万円】
または【確定申告書の「所得金額等の合計」】
-【社会保険料相当額(8万円)】
ー【各種控除】
扶養人数に応じて以下の基準が適用されます。
| 扶養人数 | 所得制限額 |
|---|---|
| 0人 | 3,604,000円 |
| 1人 | 3,984,000円 |
| 2人 | 4,364,000円 |
| 3人 | 4,744,000円 |
| 4人 | 5,124,000円 |
| 5人以降 | 1人増えるごとに380,000円加算 |
018サポート
018サポートは、東京都独自の子育て支援制度で、都内に在住する18歳以下の子どもに対し、学びや育ちを切れ目なく支援し、「子育てのしやすい東京」の実現を目的としています。
対象者
- 0歳から18歳に達する日以後の最初の3月31日までの児童
- 都内に住所を有する又は有していた方(原則)
・DV等の事情により住民票が都内にない場合でも対象となることがあります
※所得制限はありません。
支給額
子供一人あたり月額5,000円
支給時期(令和8年度の場合)
令和8年8月、12月、令和9年4月の年3回で4か月分ずつ支給されます。
ひとり親家庭等医療費助成(マル親)
ひとり親家庭、父母ともいない家庭、または父母のいずれかに重度障がいのある家庭を対象に、ひとり親家庭等医療証(マル親)を交付し、保険診療に係る医療費の自己負担分の一部を助成する制度です。
18歳に達する日以後の最初の3月31日までの児童(障害児の場合は20歳未満)を監護している方が対象となります。
対象者
健康保険に加入しているひとり親家庭のほか、父または母が規則で定める程度の障がいの状態にある家庭、DV等により保護命令が出ている家庭などが対象となります。
対象除外
- 所得が限度額を超える場合
- 生活保護を受けている場合
- 施設等に入所している場合
自己負担金
通常、保険診療の自己負担は3割ですが、ひとり親家庭等医療費助成制度の対象となる場合は、住民税課税世帯で1割負担、住民税非課税世帯では自己負担なしとなります。
所得制限
ひとり親家庭等医療費助成における所得は、以下の方法で算出されます。
【「給与所得控除後の金額」(源泉徴収票)ー10万円】
または【確定申告書の「所得金額等の合計」】
+【養育費の8割相当額】
-【社会保険料相当額(8万円)】
ー【各種控除】
例えば、パート勤務のシングルマザーで子どもが1人(16歳未満・障害なし)、養育費を受け取っている場合を考えます。
源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」に加え、養育費の8割相当額(例:月4万円の場合は年間48万円の8割=38.4万円)を加算し、そこから社会保険料相当額・各種控除等を引いた金額が、所得制限の基準額以内であれば助成の対象となります。
足立区の令和6年度所得制限(令和5年中の所得)
| 扶養人数 | 申請者 | 扶養義務者・配偶者 |
|---|---|---|
| 0人 | 2,080,000円 | 2,360,000円 |
| 1人 | 2,460,000円 | 2,740,000円 |
| 2人 | 2,840,000円 | 3,120,000円 |
| 3人 | 3,220,000円 | 3,500,000円 |
| 4人以降は1人増すごとに | 380,000円加算 | 380,000円加算 |
子ども医療費助成(マル乳・マル子・マル青医療証)
子育て家庭の経済的負担を軽減し、子育てのしやすい環境にすることを目的として、子ども医療費助成制度を実施しています。
他の自治体では、小学生以上や高校生以上等で数百円の自己負担金が発生する自治体が多いですが、東京都では、高校生まで保険診療分は自己負担なしになります。
対象者
健康保険に加入している、出生から高校生相当の(18歳に達した日以降の最初の3月31日まで)子どもを養育している保護者で、所得制限はありません。
都営交通の無料パス

都営地下鉄全線、都営バス(江東01を除く。)、都電、日暮里・舎人ライナーで利用できる無料乗車券です。
住んでいる自治体に申請します。磁気式の乗車券で、電車ではキップとして改札に通す、バスでは運転士に見せれば無料で乗車することができます。
磁気式の乗車券は、都営地下鉄・日暮里・舎人ライナーの定期券発売所で、持っているPASMO(定期券情報のないもの)へ変更することができます。ICカードだと、通った区間が無料対象の場合は自動で減額されます。
※JR、私鉄、東京メトロ及び民営バスは、都内であっても利用できません。
対象者
児童扶養手当を受けている世帯で、1世帯1名まで。

水道料金の減免
児童扶養手当を受けている世帯は、水道・下水道料金の減免があります。申請は東京都水道局に問い合わせます。
減免内容
- 水道料金基本料金と1月当たり10m³までの従量料金の合計額に100分の110を乗じて得た額
- 下水道料金1月当たり8m³までの料金
粗大ごみ手数料の減免
児童扶養手当を受けている世帯は、粗大ごみ処理手数料の減免があります。
申請は各自治体の粗大ごみ受付センターで収集予約する際、減免を申請します。
収集日前までに児童扶養手当のコピーと申請書を郵送する必要があります。
具体的な支給例

各手当について解説していきましたが、まとめると月額いくらの手当がもらえるのかをシミュレーションしていきたいと思います。
4歳と6歳の未就学の子供を2人育てているパートのシングルマザーAさん(足立区の場合)

養育費は月7万で、子ども病気等で休みがちなので、パートで年収は140万円程です。住民全非課税世帯です。障害者控除や医療費控除等の控除はありません。
児童扶養手当の計算をします。年収が140万円の場合、給与所得控除(令和8年度の改正後から65万円)後の金額は75万円です。
児童扶養手当で審査する所得の計算方法は、「給与所得控除後の金額-10万円+養育費の8割相当額-8万円-諸控除」なので、Aさんの場合は、「75万円-10万円+67.2万円(養育費の8割)-8万円-0円=124.2万円」でした。
所得限度表から、子ども二人を扶養している場合の全部支給の所得制限は145万円です。
よってAさんは児童扶養手当は全額支給になります。
よって、月額の支給額は以下になります(令和8年度の場合)。
- 児童手当:20,000円(10,000円×2人)
- 児童扶養手当:56,250円(45,500円+10,750円)
- 児童育成手当:27,000円(13,500円×2人)
- 018サポート:10,000円(5,000円×2人)
全部合わせると、月額113,250円の手当が支給される計算になります。しかし、各手当はそれぞれ支給月が決まっているので、実際の受給は以下のようになります。
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Aさんの場合、養育費が月7万、パート月収の手取りが約10万なので、手当と合わせると月の収入は約25万円~31万8000円になります。
これに合わせて、
- 親子の保険診療代の自己負担0(入院・通院)
- 都営交通費が無料
- 水道料金の減免
等をうまく活用して、生活していくことになります。
また、ひとり親家庭の場合、住居はなるべく安く抑えたいところです。
都営住宅にはひとり親家庭の優遇があり、比較的当選しやすい場合もあります。
都営住宅に入居し、減免制度を利用することで家賃を1万~2万円台に抑えることができる場合もあります。都営住宅は毎月募集や定期的な募集がありますので、チェックしてみてください。
まとめ


いかがでしたでしょうか?このコラムでは、東京都に住むひとり親が受けられる手当や助成について解説しました。
子連れで離婚する上で、お金の不安というものは大きいものですが、国や自治体の支援をうまく活用することで、経済的な不安を軽減させることができます。
また、2026年4月に施行された改正民法により,養育費を確保しやすくなる仕組みも整備されました。
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養育費や手当はひとり親家庭と子どもの権利ですので、しっかりと確保して、子どもの健やかな成長のために活用していきたいですね。




