「俺は良いけどお前はダメ」なモラハラ加害者の特徴とは?離婚を考える前に知っておきたい心理と対処法

モラハラ加害者は、自己正当化を繰り返し、相手を支配しようとする傾向があります。
「自分は良いけど相手はダメ」といった極端な思考がその行動を引き起こし、精神的な虐待を行うことが多いです。このコラムでは、モラハラ加害者の心理的背景と、離婚を考える前に知っておくべき対処法を解説します。
目次
「自分は良くて相手はダメ」なモラハラ加害者の特徴

相手をコントロールしたいという欲求
モラハラ加害者の最も特徴的な行動は、相手を徹底的に支配しようとすることです。
彼らは自分の思い通りに相手を動かしたいという欲求に駆られ、言動や行動を詳細に指示することがよくあります。
この支配的な態度が相手の自尊心を傷つけ、精神的なダメージを与える原因となります。もし相手が逆らおうものなら、加害者は暴力的に反応する場合もあります。
自分が特別だという特権意識
モラハラ加害者は「自分は特別な存在」であると考え、その意見や価値観を他人に押し付けます。
この特権意識が、自己正当化を繰り返し、他者の意見を無視する原因になります。
相手は自分の存在価値を低く感じるようになり、精神的に疲弊していきます。
共感能力が乏しく他人を軽視する
モラハラ加害者は、相手の感情や立場を理解しようとしません。
相手が不快に感じていることに無関心であり、むしろ「お前が悪い」という態度で相手を軽視します。
このような態度により、被害者は孤立感を深め、精神的な苦痛が積み重なっていきます。
なぜ「自分は良いけど相手はダメ」だと思うのか?その心理的背景

モラハラ加害者が「自分は良いけど相手はダメ」と感じる背景には、複雑な心理的な要因があります。
自己肯定感の低さと不安
自己肯定感が低いと、自分に自信を持つことができません。そのため、他人を支配し、自分の優位性を確立しようとする傾向があります。この行動は、内面的な不安や恐れを隠すための防衛策として現れます。
自分が劣っていると感じることで、不安を感じ、支配を強化することで安心しようとするのです。
自分を守るための支配
モラハラ加害者は、自分の弱さや不安を隠すために、支配的になりがちです。自分が「優れた存在だ」と思い込むことで、恐れや不安を感じなくて済むようにしようとしているのです。支配することで、自分を守ろうとしているのです。
自分を過大評価している
過剰に自信を持ち、自分が特別だと思い込むことが、他人を見下したり支配しようとする態度に繋がります。自分が「上」であると感じることで、安心しようとしています。
自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の影響
自己愛性パーソナリティ障害(NPD)は、自己評価が過剰で他者の感情に鈍感になる傾向があります。そのため、「自分は正しい、他人は間違っている」と考え、支配的な行動を取ることが多くなるのです。
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反応せず、冷静に対処する方法

モラハラ加害者との関係では、感情的に反応することは逆効果です。冷静に対処することが、心身の健康を守るために最も重要です。
感情的な反応は避ける
モラハラ加害者は、相手の感情をコントロールしようとするため、感情的な反応を示すと相手の支配欲を強化してしまいます。冷静さを保ち、感情的な引き金に反応しないよう心がけましょう。感情的に関わることなく、冷静に自分の立場を維持することが重要です。
相手の矛盾した言動に「どうしてこんなことを言うんだろう」と考えてもあまり意味がありません。ただ相手が自己中心的で幼稚な人間なだけですので、同じ土俵に乗らないことを心がけた方が、心の平安を保つことができます。
自分の境界を意識する
モラハラ加害者に支配されないためには、自分の境界を守ることが重要です。
境界線を設定し、自分の限界を明確に伝えることで、相手の支配的な行動を防ぎます。
嫌なことをされたときに「NO」と言ったり、冷静になれない状況では一度その場を離れることが重要です。
また、相手が不当な要求をしてきた場合は、冷静に反論し、自分の立場を守る行動を取ることが必要です。
信頼できる専門家に相談する
モラハラ被害を受けていると、自分がどれだけ理不尽な要求をされているのかに気づかないことがあります。
カウンセラーや弁護士に相談することで、自分の立場を客観的に見つめ直し、状況を整理できます。相談を通じて、モラハラが進行していることに初めて気づく方も多く、専門家のサポートが心の平穏を保つ助けとなります。
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相談機関 | 特徴 |
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DV相談+(プラス) | 電話・メールは24時間365日対応。チャットは12:00~22:00。 外国語相談にも対応(チャット)。 |
DV相談ナビ | #8008(はれれば)にかけると、発信地等の情報から最寄りの相談機関の窓口に電話が自動転送され、直接相談できる。 |
配偶者暴力支援センター | 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護を図るため、相談機関の紹介やカウンセリング、一時保護や自立支援等を行います。 |
離婚準備と証拠収集

モラハラ加害者との離婚を考える場合、事前に証拠を集めておくことが非常に重要です。
証拠を集める
モラハラを理由に離婚を考える際、証拠集めは非常に重要です。
主な証拠として、モラハラの内容が記録された日記やメモ、音声録音、加害者からのメール・LINE、壊れた物の写真、医師の診断書や通院履歴などがあります。これらの証拠があれば、法的に有利な立場を確保することができます。
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安全の確保と専門家への相談
モラハラから逃れるためには、まず別居を最優先にすることが重要です。
物理的な距離を取ることで、加害者の支配から解放され、冷静に状況を判断できる環境が整います。
別居することで、自分の心身を守り、さらに第三者のサポートを得やすくなります。
暴力が伴う場合は、避難場所の確保と警察や支援団体への相談も大切です。自分を守る第一歩として、別居は必要不可欠な手段です。
離婚を切り出す前に弁護士に相談する
モラハラやDVの加害者との離婚を考えている場合、離婚を切り出す前に必ず専門家、特に弁護士に相談しましょう。
DVモラハラ加害者に離婚を切り出すことは、相手が逆上する等のリスクが伴いますので、初動が重要です。
弁護士からのアドバイスを受けることで、リスクを最小限に抑え、より安全に離婚手続きを進めることができます。
まとめ
モラハラ加害者との関係を解消するためには、冷静に対処し、自分の境界を守ることが不可欠です。証拠を集め、信頼できる専門家に相談することで、離婚をスムーズに進める準備が整います。自分の安全を最優先に考え、専門家のサポートを受けながら、冷静に対処しましょう。