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DV・モラハラで離婚したい!なぜDVモラハラ妻・夫との離婚は弁護士が必要なのか。弁護士をつけるメリットについて解説します。
「もう相手からのモラハラに耐えきれない!離婚しよう!!」と思い至ったとき,あなたは弁護士への依頼を考えますか?
「費用を考えると・・・」「わざわざ弁護士を挟まなくても対処できそう・・・」と思う方もいらっしゃるでしょう。
しかし,弁護士を挟むことによってあなたが得られるメリットはたくさんあります。
金銭では計れないメリットもありますので,弁護士を入れるべきか迷っている方はぜひこのコラムを参考にしてください。
DVモラハラ離婚を弁護士に頼むメリット
相手と直接やりとりしなくてすむ
DVモラハラの加害者を相手にする場合は,これが一番のメリットだと思います。
DVモラハラの被害者が加害者から離れようと,離婚協議や調停を持ちかけた場合,往々にして加害者は「これを逃すと絶対取り戻せなくなる!なんとか言いくるめなくては!」と今までで一番苛烈な攻撃をしてきます。
あるいは「もう二度としない,心を入れ替える」「反省しているからもう一度だけチャンスをください」と泣き落としをしてくる可能性もあります。
その場合、一ヶ月くらいは人が変わったかの様にいい配偶者になるかもしれませんが,ほぼ確実にDV・モラハラが再開されることになるでしょう。
今まで相手から度重なる攻撃を受けてきたあなたに,はたしてその全力の揺さぶりを受け止め続けるだけの力が残っているでしょうか。離婚に当たっての自分の要求を伝えきることはできるでしょうか。
その点弁護士は相手の感情に流されることはありません。
どれだけ相手が無茶な要求をしてきても,いい意味で他人事として冷静に対応することができます。
連絡も基本的には弁護士を通してやりとりをすることになるので,あなたは相手の怒りの感情に飲まれることなく,自分の意見を伝えることができるでしょう。
相手が大人しくなる可能性がある
自分の配偶者や子どもには強く出ることができても,他人,特に弁護士等には萎縮して強く出ることができないモラハラ加害者はかなり多いように思えます。
あるいは「弁護士に恫喝や泣き落としは通用しないだろうな」と理性的に判断して大人しくなる場合もあります。
そうすると当事者同士が話をするより,だいぶ建設的な話し合いや調停になります。あなたが弁護士をつけたのを知り,相手も弁護士をつければ,さらにまともな話し合いになる可能性が上がるでしょう。
法的な観点から的確なアドバイスをくれる
弁護士なので,もちろん,法的なアドバイスもしっかりしてくれます。
適切な婚姻費用や養育費の額の算出から,あなたのニーズに合わせた財産分与の方法まできちんと提案してあなたに説明し,相手に伝えてくれるでしょう。
相手の顔色をうかがって譲歩し,相場より低い基準で離婚を進めてしまうこともないので,着手金や成功報酬の額を考えても結果的にはプラスとなる可能性があります。
弁護士に依頼するタイミングは?
離婚の話し合いができなかった,調停不成立になった等,お一人で動かれて限界がきてご相談にこられる方もいらっしゃいますが,弁護士としては,離婚に向けて動き出す前にご相談に来ていただくことをおすすめします。
早めに相談に来ていただくことで,今後の動き方や,希望する離婚条件がどこまで通るのかを過去の経験からお伝えすることができます。また,DVモラハラ加害者に離婚を切り出す場合や,別居をする場合は,伝え方によっては身の危険があるためかなり慎重に事を進める必要がありますので,適切な進め方をご提案させていただきます。
リベロでは別居前からご相談に来ていただく依頼者が多いですが,依頼者の方は,相談に来られた当初は悩みを抱えて苦しまれてる様子が目に見えて分かりました。
しかし,事件を共に乗り越え,解決後のアフターフォロー等でお会いするときは、皆様見違えるほどいきいきとしており前向きに人生を送ろうとされています。
依頼者の方々の,本来の自分を取り戻し新しい人生をスタートさせる姿を見ると,お力添えをさせていただけて本当に良かったと感じます。
別居前から弁護士に相談した場合の弁護士のサポート(当事務所の場合)
- 置き手紙の作成のサポート(捜索願を出されないように置き手紙を置いておくことが必要です)
- 置き手紙に添付する受任通知の作成(依頼者への連絡をしないこと,以降のやりとりは弁護士を通すことを伝えるので、以降相手と連絡をとらずにすみます。)
- 別居後にどのような手続きをしたらよいか,相手に居所を秘匿したい場合の手続き方法等の助言
弁護士に依頼しない場合・・・
別居に気づいた相手が電話・LINEやメールで執拗に連絡を取ろうとします。この執拗な連絡に精神を追い詰められてしまう方が多いです。暴言、脅し等証拠になりそうな物は消さずにスクショを取ること,またあまりにも執拗な場合はブロックして自分の身を守ることも大切です。
- 弁護士が相手方と面会可能な場合は面会し(弁護士会での話し合いなので,相手方が当事務所内に立ち入ることはありません),依頼者が離婚に踏み切るまでの心情やこれまでの経緯,これからの流れについてお伝えさせていただきます。
- 相手方が弁護士を依頼した場合は,以降は弁護士同士のやりとりとなります。
- 協議で離婚が成立しそうな場合は,依頼者の希望を伝え,条件面の交渉に入ります。DV・モラハラ加害者との協議は,当事者同士では話し合いにならないことが多いですが,弁護士が入ることで協議離婚が成立するケースもあります。
弁護士に依頼しない場合・・・
DV・モラハラ加害者と当事者同士で話し合おうとすると,「DV・モラハラなんてやってない」「それはお前が悪かったからだろう」「親権は絶対にこっちがとってやるからな」「むしろそっちがDV・モラハラだろう」等,そもそもDV・モラハラを自覚していない,記憶をねじ曲げる,絶対に相手より優位に立とうとするといった言動をとってきます。
ただでさえ別居して新しい生活を始め,不安定な中,被害者の心身のダメージはとても大きいです。
- 協議で条件が折り合わない,または協議ができそうに無い場合は,離婚調停を代理で申し立てます。
- 依頼人に代わり,調停委員の理解を得られるような主張や資料の提示をする,不利な条件を押し付けられたらしっかりと筋の通った反論する等,調停を有利に進められるようサポートいたします。
- 依頼者が調停に出席する場合も,絶対に相手方と会わないように裁判所に働きかけます。
弁護士に依頼しない場合・・・
一回の調停は2時間程,申立人と相手方が交互に調停委員に話をするので,一度に話し合える内容が限られています。また,期日と期日の間は1ヶ月~1ヶ月半程空くので,調停は早くても半年~条件が合わない場合は一年以上はかかります。相手が話が通じなかったり,全く折れる気配が無い場合,「相手が正しいのかもしれない」「早く離婚したいから条件をのんでしまおう」と心折れて不当な養育費で調停を成立させてしまったり,また早く成立させたい調停委員から相手の要求を飲むように言われてしまうこともあります。その場の雰囲気にのまれないよう、客観的な視点で調停に望むことが大切です。
- 調停で面会・監護者・婚姻費用の条件が折り合わない場合は審判に,離婚の同意が無い場合,養育費や親権の条件が合わない場合は裁判に移行します。ここからは話し合いではなく,主張書面と証拠・調査によって裁判所が判断することになります。
- 専門知識に基づいて主張を組み立てる必要がありますので,通常弁護士無しで一人で進めることは困難になります。
- 審判や裁判では,進行状況等に応じ適宜書面を提出します。その際,裁判官をいかに説得させるかがポイントとなります。約17年にわたり培ったノウハウと経験をいかし,説得力のある書面の作成,適切な主張と立証をしていきます。
弁護士に離婚の交渉を依頼する際に決めておいてほしいこと
モラハラ離婚に限ったことではありませんが,弁護士に依頼をする前に1つ,決めていてほしいことがあります。
それは『自分の譲れない点を決めておくこと』です。
1人1人が考えている離婚までの道のりや,離婚の際に得たいもの・手放してもいいものはそれぞれ違います。「親権はどうしてもほしい」「家や車は手放してもいいから離婚までのスピードを可能な限り早くしたい」「相手が怖いから,絶対に直接やりとりはしたくない」など,千差万別です。もちろん,離婚を考えたばかりの頃は,何が自分にとって大事なものなのかあやふやなこともあるでしょう。
ただ,弁護士はあくまでもあなたの意思を尊重して動く,「法的なアシスタント」であり,「あなたを意のままに動かす指揮者」ではありません。「やっぱりやり直そうかな,やっぱり離婚しようかな」「やっぱり家がほしい」「やっぱり直接話をしてくる」など,あなたの意思がしっかり決まっていないと,弁護士も全力でアシストすることができません。
あなたのこだわり,目標をしっかり弁護士に伝えて,共有しておきましょう。
モラハラ離婚の際に弁護士を入れるメリットをお伝えしてきましたが,いかがでしたでしょうか。
離婚調停や裁判となる場合,弁護士とは数年単位の長い付き合いになることもあります。
弁護士を入れると決めたならば,妥協をせずにあなたのフィーリングに合った弁護士を選ぶようにしましょう。
DV・モラハラにお悩みの方はこちらもぜひご覧ください。