夫は絶対謝らない…私だけが謝る、苦しい夫婦の不公平な関係

夫婦喧嘩になるたび、いつも先に謝るのは自分ばかり――。
「相手は絶対に謝らないから、面倒で自分が折れる」
「謝ればその場は収まるし、円満な証拠かも…」
そんなふうに我慢してきた方も多いのではないでしょうか。
けれども、心の奥でこんな違和感を感じていませんか?
- 喧嘩しても相手は絶対に謝らない
- 謝っても同じことでまた責められる
- 「自分さえ我慢すれば」と思い続けて疲れてしまう
もし当てはまるなら、「これは本当に普通の夫婦喧嘩なの?」「もしかしてモラハラなのかも・・・」と考えるのは自然なことです。
本記事では、「夫婦喧嘩でいつも謝ってしまう心理」や「普通の夫婦喧嘩とモラハラの違い」、そして自分を守るためにできることを、法律事務所の視点も交えて解説します。
目次
夫婦喧嘩でいつも自分が謝ってしまう理由

「自分が謝れば早く終わる」「喧嘩になるのが怖い」――。
このような理由から、自分ばかりが謝るパターンに陥りやすくなります。
一見、家庭円満のための工夫のように思えますが、背景には相手との力関係の偏りが隠れていることがあります。
謝ってしまうのは“対等な喧嘩”ではないサイン?
謝ることが習慣化している場合、お互いに意見を出し合える「対等な関係」ではなくなっています。
- 自分の感情が軽視され、相手の言い分ばかりが通る
- 謝っても問題は解決せず、同じ繰り返しになる
- 相手のペースに無意識に合わせ、服従的になる
こうした関係は、表面的には穏やかでも、内側に違和感が積み重なります。
自己否定が習慣化してしまう心理
「どうせ自分が悪い」と思い込む心理は、一度定着すると繰り返されます。
謝ること自体が自己否定の習慣となり、気づかないうちに自信を削ってしまうのです。
夫婦円満のための“我慢”の落とし穴
喧嘩を避けるために謝るのは自然な反応です。
しかし、習慣化すると「自分の気持ちを犠牲にする関係」が続き、ストレスや不信感が積み重なります。
特に相手が外では温厚で、家庭内でだけ支配的になる場合、被害者は「自分が間違っているのかも」と混乱しやすくなります。これは典型的なモラハラの構造です。
普通の夫婦喧嘩とモラハラの違い

普通の夫婦喧嘩
- 双方が感情的になるが、落ち着けば関係が修復する
- どちらも謝ることがある
- 「自分も悪かった」と納得できる
モラハラ的な喧嘩
- 一方的に謝らされる
- 謝っても問題が解決せず、同じことを繰り返す
- 家庭内で支配と服従の関係が固定化する
いつも謝る自分への違和感と心理のメカニズム

繰り返し謝っていると、次のような心理が働きます。
- 相手の気持ちを優先してしまう
- 「謝れば早く終わる」と思い込む
- いつの間にか「謝るのが当然」になる
背景に支配的な関係があると、違和感を無視しがちになります。
自分を責める習慣が心身に与える影響
自己否定が続くと、心身の不調につながります。
- 慢性的なストレスや不安感
- 睡眠障害(寝つきが悪い、夜中に目が覚める、熟睡できない)
- 消化器系の不調(胃痛、食欲不振、下痢・便秘)
- 頭痛や肩こり、体のだるさ
- 気分の落ち込みや無気力感
自分の心を守るために今日からできること

- 喧嘩の記録をつける:相手の言動や自分の反応をメモ
- 謝る前に一呼吸置く:本当に自分の責任か考える
- 距離を取る:部屋を分ける、外出して気分転換する
小さな行動でも、自分の心を守る助けになります。
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悩んだときの次の一歩
一人で抱え込むと心の疲れは強まります。
- 信頼できる人に相談する
- 専門家に話して客観的な意見を得る
- 「改善したいけれど、自分を犠牲にしない」という視点を持つ
離婚を視野に入れる場合にやっておくべきこと
- 家庭内でのやりとりを記録する
- 信頼できる人に共有しておく
- 弁護士に相談し、権利や安全を確認する
記録は法的手続きの際に有効な証拠となります。早めの相談で、冷静な判断が可能になります。
まとめ

夫婦喧嘩で自分ばかりが謝ってしまう背景には、無意識の自己否定や支配的な関係がある場合があります。
「自分のせいではないのに謝らされる」状況は、心身の負担を増やし、モラハラの一形態であることも少なくありません。
大切なのは、違和感を無視せず、自分の気持ちを認めること。
記録をとり、一呼吸置き、信頼できる人や専門家に相談することから始めましょう。
そして、必要であれば法律の専門家に早めに相談し、自分の権利と安全を守る準備を整えてください。
小さな一歩が、心を守り、健全な関係を築く力になります。