【面会交流】モラハラ夫と子どもたちの面会交流を間接交流に留めた事例

目次
ご相談までの経緯

依頼者である妻は,子どもたちを連れて夫と別居し,別居後は妻が子ども達を監護・養育していました。
別居に伴い,当事務所へ離婚調停および婚姻費用調停をご依頼されました。
その後,夫から子ども達との面会交流を求める調停が申立てられたため,本件調停についても当事務所が対応することとなりました。
面会交流調停

面会交流調停
夫は子どもたちとの直接の面会交流を希望していました。
しかし妻および子どもたちは,同居中の夫の言動などから夫に対して強い拒否感を抱いており,面会交流について消極的な意向を示していました。
また別居後,夫が車から子どもたちに声掛け等の行為もあったことから,子どもたちは夫に対して恐怖感を抱いていました。
そこで裁判所は,子の意向・心情についての調査命令を発令し,調査官調査を実施しました。
調査では調査官が子どもたちへ面会交流の意向を確認したところ,
長子については直接の面会は望まないものの,父からのプレゼントや手紙の送付については肯定的な意見でした。
しかし次子,末子については「父には会いたいと思わない。父からプレゼントや手紙等は受け取りたくない。」と否定的・消極的な意向でした。
本件調査をうけ,裁判所は家事事件手続法284条の審判(調停にかわる審判)をしましたが,夫がこれに異議を申し立てたため,本件調停は審判手続に移行しました。
審判
調査官調査後,夫から子どもたちに対し接触行為があり,子どもたちの父に対する拒否反応はこれまで以上に強まり,全員がプレゼント・手紙を含む一切の交流を拒むようになりました。
以上の出来事より裁判所は以下の通り審判を出しました。(以下審判書引用)
「子らはいずれも申立人(夫)との面会交流に拒否的であり,それぞれの心情や年齢を踏まえると,その意思に反して申立人との直接交流の実施を定めても,かえって子らの拒否感を強めたり,反発を招いたりして,子らにとっても有益な面会交流とならないというほかない。もっとも将来的には申立人と子らの父子関係が改善することが望ましいといえるから,申立人と子らの関係を断絶するのは相当ではない。・・・子らは自らの意思でプレゼントを受け取るか否か,手紙を受け取るか否かを決めることができるのであるから,申立人が子らに対して,クリスマス並びに手紙を送付することを認めるのが相当である。」
- 相手方は申立人に対し,子らの各進級時及び各誕生日に,申立人が子らにプレゼント及び手紙を送付することを認めなければならない。
- 申立人は前項のプレゼントについて,子らの年齢に相応しいものとすることとし,また,同項の手紙について,子の福祉に配慮した内容としなければならない。




