【離婚】有責配偶者である夫からの離婚請求が高等裁判所で棄却され逆転勝訴した事例

目次
ご相談までの経緯

家族構成
依頼者:妻
相手方:夫
子ども1人(未就学児)
妻と夫は良好な婚姻関係にありましたが,ある日,妻が夫のパソコンを確認したところ不特定多数の女性との写真が発見されました。
これを夫に問いただしたところ,風俗店の女性であると説明しました。
しかしその後,夫が家計を浪費して風俗店に通っていることが発覚しました。
この事実に妻は強く憤りを感じ,双方の実家の親族を巻き込むほどの争いに発展しました。
夫は妻の行動に嫌気がさし,離婚調停を申し立てましたが,妻は離婚する意思はありませんでした。 しかし調停に適切に対応すべく弁護士のサポートが必要と感じたため当事務所へ依頼されました。
離婚裁判・控訴審

離婚調停は数回期日が開かれたものの不成立となりました。
その後夫より離婚裁判を起こされることとなりました。
夫は,妻の婚姻当初からの暴力・暴言,経済的DV,夫の親族に対する暴言と謝罪の強要を離婚の理由として主張しました。
また,風俗店に通っていたことだけをもって一方的に有責配偶者とされるべきではないと主張しました。
一方妻は,離婚する意思はないこと,夫へは毎月お小遣いを渡しており,それが不足すれば都度お金を渡していたため経済的DVはなかったこと,夫の風俗店通いの事実が発覚するまでは良好な夫婦関係であったこと,夫は数年にわたり多くの女性と性的関係を持っており,夫が妻に対して離婚を請求することは信義則に反して許されることではないと主張しました。
しかし一審では,夫の風俗通いが発覚した後の妻の言動が原因で,夫婦関係が破綻したと判断され,夫側の離婚請求が認められました。
そこで妻はこの判決を不服として高等裁判所に控訴しました。
控訴審では,「婚姻破綻の原因及び責任は,主として被控訴人(夫)にあるというべきであるから,被控訴人の離婚請求は,有責配偶者からの離婚請求というべきである。・・・その上,控訴人(妻)は,本件により大きな精神的打撃を受けて精神的に不安定となり,心療内科で通院治療を受けている状況で,就職して収入を得ることが困難と予想されるなど,離婚により精神的・経済的に過酷な状況に置かれることが想定される。そうすると,被控訴人の本件離婚請求は信義誠実の原則に反するものと言わざるを得ず,これを認めることはできない。」 として,夫からの離婚請求は棄却されました。




