【面会交流】モラハラ夫との面会交流を手紙やプレゼント送付等の間接交流にとどめた事例

目次
ご相談までの経緯

家族構成
依頼者:妻
相手方:夫
子ども:2人(小学生,未就学児)
夫は同居中,不機嫌なことが多く,妻や子どもたちに対して感情を抑えられず,理不尽に怒りをぶつけることがありました。
また,妻や子どもたちの人格を否定するような発言をしたり,一度怒り出すと長時間にわたって説教を続けるといった言動もありました。
このような生活が続いたことで,妻は次第に夫との生活に限界を感じるようになりました。
また夫の言動が子どもたちに与える影響も危惧し,妻は子どもたちを連れて別居することを決意しました。
別居後,夫は妻や子どもたちに対し,これまでの自信の言動について謝罪する内容の手紙を送付しましたが,小学生の子については,父との面会を頑なに拒否していました。
そこで,夫は妻に対し面会交流調停を申し立てました。
面会交流調停・審判

面会交流調停
面会交流調停では,夫は子どもたちとの直接交流を否定する事情はないとして,月1回程度の直接的な面会交流を求めました。
また予備的に,プレゼントの送付等の間接交流の方法で交流を実施したいと主張しました。
これに対し妻は,同居中の叱責等を理由にDV等による支援措置を受けていることや,子どもが面会交流を拒否していることから,一切の面会交流が認められるべきではないと主張しました。
そして,数回調停期日が開かれたものの,調停は不成立となり,審判手続に移行しました。
審判では子らの状況および,小学生の子の心情についての調査官調査が行われることとなった。
調査官調査と審判
調査官調査では,調査官が子どもへ直接聞き取り調査を行いました。
子どもは父について下記のように述べました。(審判書引用)
『子は,申立人(父)が,わがままで,子に対して怒っていたほか,子の面前で相手方(母)を怒ることもあり,それが紛争の原因である旨回答した。子は申立人との交流について,ディスプレイ越しでも見るのが嫌であり,音声通話や手紙のやり取りも会いたくないので嫌であると回答・・・』
本件調査の結果を受けて,裁判所は下記のとおり判断しました(審判書引用)。
・小学生の子について
『申立人と直接交流することを拒否する態度を取っており,その理由についても,申立人と同居していた当時の具体的な事情を挙げて説明したものであり,調査時点における子の年令に照らし,子の考えや感情を適切に評価することができる。
このように,現状において申立人と子との直接交流を設定することは,子の心身の安定を損ない,現状の生活や学校生活に悪影響が生じる結果となるおそれがあり,子の福祉にかなわないものといえる。』
・未就学児の子について
『子の年令や申立人との関わりを考慮すると,相手方と分離した状態で申立人と直接交流を行わせることは,子に対する心身の負荷が高い。・・・同居中の申立人の相手方に対する叱責が原因で申立人の姿や声を聴くと動悸がするという症状が現れることを(申立人が)本件調査官に訴えているように,申立人と子の直接交流について積極的な協力を期待出来る状態とはいえない。・・・現状で子と申立人との間で子の福祉にかなう方法で直接交流させることは困難といわざるを得ない。』
・間接交流について
『間接交流の方法として,相手方から申立人に対し,一定の頻度で,未成年者らの写真の送付を行わせるとともに,申立人から相手方に対し,特定の日に未成年者への封緘された手紙及びプレゼントの送付を行わせる方法によることを定めることとする。」
- 相手方は申立人に対し3カ月に1回程度,未成年者らの写真を送付しなければならない。
- 相手方は申立人に対し,未成年者らの誕生日とクリスマスに際し,申立人が未成年者らに手紙及びプレゼントを送付することを許さなければならない。




