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人に決めさせて、後から文句を言う夫の心理ー責任を引き受けないモラハラ

監修者:弁護士 渡辺秀行 法律事務所リベロ(東京都足立区)所長弁護士

監修者:弁護士 渡辺秀行

 法律事務所リベロ(東京都足立区)
 所長弁護士

「どっちでもいいよ」

「好きにしたら」

そう言われたから自分で決めたのに、あとからため息をつかれたり、文句を言われたりする。

気づけば最後は「お前が決めたんだろ」と責められて終わる。

最初は些細なことだったかもしれません。
夕飯のメニュー、出かける場所、子どものこと。

いつの間にか、「正解を外さないこと」ばかりを考えるようになっていきます。

けれど、この違和感は気のせいではありません。
そしてこれは、単なる性格やコミュニケーションの問題として片づけられるものでもありません。

「決めさせておいて、あとから責める」

これは、モラハラに見られる典型的な関わり方の一つです。

この記事では、「どっちでもいいよ」と言いながら実際には責任を引き受けない行動について、その特徴と問題点を整理していきます。

目次

「どっちでもいいよ」と言うのに、あとから責める夫

こちらが意見を求めても、返ってくるのは
「どっちでもいいよ」
「好きにしたら」
「任せる」。

一見すると、相手に委ねてくれているようにも見えます。
しかし実際には、決める段階には関わらず、結果だけを評価するという形になっていることが少なくありません。

決める場面では何も言わない

何を選ぶかを話し合う段階では、意見を出しません。
聞いてもはっきり答えず、判断を相手に丸投げします。

そのため、決定のプロセスには責任を持たない立場にいます。
「自分は決めていない」という位置を、無意識のうちに確保している状態です。

決まった瞬間から「それは違う」と言い出す

ところが、いざ決まったあとになると態度が変わります。

ため息をつく。
不満をにじませる。
「本当はこうしたかった」と言い出す。

この時点で初めて意見が出てくるため、
決めた側は「じゃあ最初に言ってくれればよかったのに」と感じることになります。

なぜか最後は「お前が決めた」で終わる

話がこじれると、最終的にこう言われます。

「でも決めたのはお前だろ」
「俺は任せただけだ」

ここで、責任の所在が完全に相手に移されます。
不満が出た原因も、結果がうまくいかなかった理由も、すべて「決めた側」の問題にされてしまう。

この流れが繰り返されると、自分で判断すること自体が負担になり、「何を選んでも責められる」という感覚が残っていきます。

モラハラ・共依存に多い責任を取りたくない構造

「決めないのに文句は言う」――この関わり方は、モラハラや共依存の関係でよく見られます。

失敗が怖い

加害者の心理の根底には、失敗や否定されることへの強い恐れがあります。
自分が判断した結果がうまくいかなかったとき、非難されるのが耐えられないため、最初から決定から距離を取ろうとします。
「任せた」「どっちでもいい」と言うことで、失敗の責任を回避するのです。

自分は大物・完璧に見られたい

同時に、自分を大きく・完璧に見せたいという願望があります。
欠点を認めることは自尊心を脅かすので、失敗や葛藤を自分で受け止めることは避けます。
その代わりに、相手に責任や批判を投影し、自分の欠点を相手の判断の失敗として裁くことが多いのです。

自分の選択の葛藤を引き受けられない

自分の選択や判断に伴う葛藤を受け止める心の強さがないため、常に誰かに責任を負わせたがります。
その結果、「決める側」と「評価する側」という不均衡な関係が固定され、被害者の心は静かに削られていきます。

気づかないうちに心が削られる関係

「どっちでもいいよ」と言われ、決めたあとに責められる。
この関係が厄介なのは、外からは見えにくく、本人も気づきにくいことです。

本人に自覚がない

多くの場合、加害者は自分が攻撃しているという感覚を持ちません。

本人の中では「自分は寛容だ」「むしろ我慢している」と考えていることが多いのです。

「自分は悪くない」と本気で思っている

責任を避ける立場にいることで、自分が非難される理由は見当たらなくなります。
結果がうまくいかなかったのは決めた側の判断ミスや配慮不足だと整理され、「自分は悪くない」という感覚が強化されます。

気づかないまま支配が進む

一方、決める側はどうなるか。
責められないように考え、先回りして配慮し、失敗しそうな選択を避けるようになります。

こうして、判断の基準は「自分の意思」ではなく「相手に責められないかどうか」へと変わり、選択の自由が静かに削られていきます。

子どもが混乱する「好きにしなさい」

この関わり方は夫婦だけで完結せず、子どもも家庭の空気を見て育ちます。
「どっちでもいいよ」「好きにしなさい」は、子どもにとって選択の自由ではなく、不安の種になることがあります。

選ばせておいて否定される体験

子どもが自分で選んだあとに、ため息をつかれたり選んだ方の文句を言われる。
こうして「選ぶこと」と「否定されること」がセットになる体験を繰り返すうち、子どもはだんだん判断に自信が持てなくなっていきます。

何を選んでも怒られる世界

意見を言えば怒られ、黙っていても怒られる。
子どもは「正解がどこにあるか分からない世界」に置かれ、自分の考えが間違っているのか、空気を読めていないのか、と悩むようになります。
そしてこの場面では、そもそも正解が存在しないことも少なくありません。
相手の目的が「より良い選択をすること」ではなく、「否定すること」になっているからです。

そのため、何を選んでも、どんな態度を取っても、結果は同じになります。

子どもが学ぶのは「考えない方が安全」というルール

この環境で子どもが身につけるのは、判断力や主体性ではありません。

この環境で子どもが身につけるのは判断力ではなく、生き延びるためのルールです。
「考えない方が怒られにくい」「自分の意見は出さない方が安全」。
一見おとなしく見えても、それは自分の考えをしまい込んだ結果かもしれません。

「私が悪いのかも」と思い始めたときに知ってほしいこと

この関係の中にいると、多くの人が一度はこう考えます。

「私の言い方が悪いのかな」
「もっと上手くやれれば、責められないのかも」

けれど、ここまで読んで違和感を覚えているなら、それはあなたの性格や能力の問題ではありません。

違和感を感じている時点で、あなたはおかしくない

本当に問題がない関係であれば、「自分の判断が怖くなる」ことは起きにくいものです。

選んだ結果について話し合える。
意見の違いがあっても、責任を押しつけ合う形にはならない。

違和感が続いているということ自体が、今の関係に偏りがあるサインです。

まずできることは、「正解探し」をやめること

責められ続ける関係の中では、「どう選べば怒られないか」「どこが正解だったのか」を考え続けてしまいがちです。

でも、このタイプの関係では、そもそも正解が用意されていないことが多いものです。

まずは、「私の選択が悪かったのか?」ではなく、「このやり取り、対等だったかな?」と問い直してみてください。

まとめ|「決めさせて、あとから責める」関係で起きていること

「どっちでもいいよ」と言いながら、決まったあとに不満を言い、最後は「お前が決めたんだろ」と責任を押しつける。

これは、決定の責任から距離を取り、結果だけを評価する、対等ではない関わり方です。

何か文句を言われたときに、「あ、この人は責任を避けたいんだな」と分かるだけでも、関係を少し客観的に見られます。
そうすると、支配的な関係の中でも、自分の気持ちを守る余裕が生まれます。

責任を押しつける加害者の心理について、より詳しく知りたい方はこちらも参考になります。

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法律事務所リベロ

所長 弁護士 渡辺秀行(東京弁護士会)

特許事務所にて 特許出願、中間処理等に従事したのち、平成17年旧司法試験合格。
平成19年広島弁護士会に登録し、山下江法律事務所に入所。
平成23年地元北千住にて独立、法律事務所リベロを設立。


弁護士として約18年にわたり、「DV・モラハラ事件」に積極的に携わっており、「離婚」等の家事事件を得意分野としている。
離婚相談件数750件超。極真空手歴約20年。
悩んでいる被害者の方に「自分の人生を生きてほしい」という思いから、DVモラハラ加害者との対峙にも決して怯まない「知識・経験」と「武道の精神」で依頼者を全力でサポートすることを心がけています。離婚・DV・モラハラでお悩みの方はお気軽にご相談ください。

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所長 弁護士 渡辺秀行

  • 東京弁護士会所属
  • 慶応大学出身
  • 平成17年旧司法試験合格

弁護士として約18年にわたり、「DV・モラハラ事件」に積極的に携わっており、「離婚」等の家事事件を得意分野としている。離婚相談件数750件超極真空手歴約20年。
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